資格認証制度
一般社団法人日本電気制御機器工業会が制度化し、日本認証株式会社が運営しています。
資格者数、資格者の所属会社数についてはこちらを参照ください。
昨今大きな事故が増えている中で、機械安全がキーワードになっており、
以下の点が事故防止において重要なポイントとされています。
- 「機械の何処がどの程度危険なのか」を明確にする、リスクアセスメント
- 「危険源への対処」をする、リスク低減
- 「設計者と使用者の安全に関する合意」をするための、リスクコミュニケーション
- 「機械を安全に使用」する、運用安全
これらを実現させる人材を認証する資格制度がセーフティアセッサ / セーフティベーシックアセッサ資格制度なのです。
資格制度のメリット
この資格制度を活用することには、次のようなメリットがあります。
講習会
専門家が作り上げた、豊富な実例の講習会。
社外講師による緊張感のある講義は高い学習効果があります。
- 個人は、適切な知識を得ることができます。
- 企業は、効果的な教育をアウトソーシングできます。
試験
実績ある試験内容。
適切な能力の有無を客観的に評価できます。
- 個人は、自分の実力が判断できます。
- 企業は、教育の効果を客観的に判断できます。
資格
専門家で組織される委員会による認証。
所有資格を要員力量認証証明書と認証カードで外部に示すことができます。
- 個人は、自分の能力を顧客や上司にアピールできます。
- 企業は、適切な能力を持つ者に安全に関する業務を任せ、企業としての姿勢を示すことができます。
人材育成
人材育成にはセーフティアセッサ資格の取得が有効です。
資格制度の活用
機械安全において重要なことは、各部署間の連携においてリスクコミュニケーションが成立することです。
例えば下記のような役割が考えられますが、皆様の実情に合わせて誰にどの資格を保有するべきかを検討ください。
機械メーカ
- 企画:社会情勢及び客先要求を鑑みて、製品仕様を固める。
- 設計:自社基準及び製品仕様に従い、機械設計としてリスクアセスメントとリスク低減をする。
- 品質保証:設計された機械が製品仕様、自社基準、客先要求、社会情勢に合致しているか確認する。
- 製造:設計された機械を社内設備を使用して製造する。
- 設置、保守:設計された機械を客先で設置し、保守する。
- 全部署:新規製品のデザインレビューに参加し、安全要求仕様を固める。
機械ユーザ
- 生産技術:新規企画及び改善提案に基づき機械メーカに対し、自社基準に基づく仕様発注あるいは製品の選定をする。
- 安全管理:生産技術の仕様及び納入された機械が社内基準に合致しているかを確認する。
- 製造、保全:納入された機械を運用し、改善提案をする。
- 全部署:新規設備導入の際のデザインレビューに参加し、安全要求仕様を固める。
事例「マンガ編」
セーフティアセッサ資格と厚生労働省の機械安全教育カリキュラムとの関係
セーフティアセッサ資格である「セーフティリードアセッサ」、「セーフティアセッサ」及び「セーフティサブアセッサ」の資格を有する者は、該当する資格の試験・講習範囲において設計技術者あるいは、生産技術管理者に対する機械安全に係る教育科目について、十分な知識を有する者であること、また、同資格の「セーフティベーシックアセッサ」は、機械ユーザーの職長、作業主任者、各種安全担当者の機械安全教育に有効であることが 明記されました。セーフティアセッサ資格と厚生労働省の機械安全教育カリキュラムとの関係を示したのが以下の図です。各資格は、その当該教育対象者(設計技術者と生産技術管理者)へのカリキュラムを十分包含しています。例えば、セーフティアセッサ資格は、基本的に機械安全に関する基礎6講座、応用6講座の合計12講座(72時間)を知識要件としており、設計技術者の教育カリキュラムの講習時間(30~40時間)を十分満たしています。また、セーフティサブアセッサ資格は、基本的に機械安全に関する基礎6講座(36時間)を知識要件としており、生産技術管理者の教育カリキュラムの講習時間(15時間)を十分満たしています。
日本電気制御機器工業会発表
技術者倫理/関連法令講習会